東京急行電鉄9000系 [鉄道関連]
東京急行電鉄9000系
※ご注意※
みなさますでにご存知かと思いますが、ここに記されている内容は記事作成当時の情報です。
現在の状況とは異なりますので、予めご了承ください。
GW中に撮影した写真をまじえ、東急9000系全編成のご紹介。
まずは9000系について。。。
1986年から約5年間にわたり、117両が製造されたVVVFインバータ制御の軽量ステンレスカー。
90年代の東急線の標準型の基礎となった車両です。当初は目蒲線(現・目黒線)経由での南北線、
三田線乗り入れを企図して製作されたのですが、その後の運用方針の変更により、3000系が新た
に目黒線専用車両として製造されたため、現在に至るまで目黒線での運用はありません。
現在は東横線と大井町線で活躍中です。
9000系の発展型として1000系や2000系があります。
2007/10/21 東横線 左から9002F、9014F、9013F (自由が丘)
9000系は15編成が在籍しており、東横線に8両編成14本、大井町線に5両編成1本が配置
されています。
・第1次編成(1985年度) 9001F
・第2次編成(1987年度) 9002F ~ 9007F
・第3次編成(1988年度) 9008F ~ 9013F
・第4次編成(1989年度) 9014F
・第5次編成(1990年度) 9015F
2008/3/22 大井町線 9001F5連 (等々力-上野毛)
9001-9201-9401-9601-9101
第1編成の9001Fは1986年3月に東横線にデビューしました。
9000系ではもっとも動きの多い編成で、東横線を中心に運用されていますが、大井町線の
事実上の予備編成としての役割も担っており、過去3回(うち1回は1986年秋の営業試運転)
大井町線に転用されています。この写真は2007年8月~2008年3月の3回目の転用時の
写真です。現在は東横線に復帰しています。
2008/1/13 東横線 9002F8連 (自由が丘-田園調布)
9002-9202-9702-9302-9802-9402-9602-9102
本格的な増備が始まったのは、第1編成登場から1年半以上も経過した1987年度から。
新しい技術を多く盛り込んだ車両だったため、脱線事故を含む種々のトラブルに見舞われた
ことも一因かと思われます。それらを解決しながら本格的な増備が開始されました。
2009/9以下追記
2009年7月に5両編成化されて大井町線に転属、9000系は登場時より大きな事故などで
一両も失われることなく活躍してきましたが、中間車に初めての廃車が発生しました。
2009/7 大井町線 9002F5連 (尾山台-等々力)
2008/3/15 東横線 9003F8連 (学芸大学-都立大学)
9003-9203-9703-9303-9803-9403-9603-9103
9000系が東横線に増えてくると、各停運用にも赤帯の入った列車が入るようになりました。
当時は赤帯車=急行専用という図式が日常でしたので、赤帯の各停がとても新鮮な印象
だった記憶があります。
2008/5/1 東横線 9004F8連 (都立大学-自由が丘)
9004-9204-9704-9304-9804-9404-9604-9104
東横線の顔として、各停から特急まで幅広く活躍しています。
2008/4/27 東横線 9005F8連 (学芸大学-都立大学)
9005-9205-9705-9305-9805-9405-9605-9105
車端部に設けられたボックス型クロスシートや扇風機の無い天井など、車内設備もこれ
までの東急電車にはない、新鮮な車両でした。
2007/10/21 東横線 9006F8連 (自由が丘)
9006-9206-9706-9306-9806-9406-9606-9106
9006Fは一社独占広告のTOQ-BOX号です。
広告貸切列車として、車内の広告が一社に統一されています。
2008/4/19 大井町線 9007F5連 (等々力-上野毛)
9007-9207-9407-9607-9107
第2次編成の最後は、大井町線専用として新製された9007Fです。
2008年3月に前面帯色が従来の赤帯から、大井町線仕様のグラデーション帯に変更されました。
2008/5/1 東横線 9008F8連 (学芸大学-都立大学)
9008-9208-9708-9308-9808-9408-9608-9108
第3次編成から車体の製造工程が変更され、側面細部の形状が初期車と若干異なります。
わかりづらいのですが、プレス加工になったためすっきりとした仕上がりとなっています。
2008/4/27 東横線 9009F8連 (学芸大学-都立大学)
9009-9209-9709-9309-9809-9409-9609-9109
上の写真は横浜港開港150周記念列車として運用中の9009F。
2009/9以下追記
2009年9月に5両編成化されて大井町線に転属、9002F同様中間車3両は廃車されました。
2009/9 大井町線 9009F5連 (等々力-上野毛)
2007/12/23 東横線 9010F8連 (自由が丘-田園調布)
9010-9210-9710-9310-9810-9410-9610-9110
8590系とならんで、この9010Fを含む第3次編成が東横線の8090系をすべて置換えました。
8090系は大井町線へ転出され、同線の18m級中型車(9000系は20m級)を玉突き的に
置換えることとなり、大井町線の近代化に貢献しました。
2008/5/1 東横線 すれ違う9011F8連と9013F8連 (学芸大学-都立大学)
9011F 9011-9211-9711-9311-9811-9411-9611-9111
8000系の引退により、東横線最古参系列となりました。
2009/9以下追記
2009年には大井町線への転出と余剰車両の廃車が始まっており、現在当たり前のような
この光景もいずれは過去のものとなるでしょう。
2008/3/15 東横線 9012F8連 (学芸大学-都立大学)
9012-9212-9712-9312-9812-9412-9612-9112
碑文谷公園を左手に眺めつつ、学芸大学駅に進入していきます。
2008/5/3 東横線 9013F8連 (都立大学-自由が丘)
9013-9213-9713-9313-9813-9413-9613-9113
シャボン玉電車。
こちらも広告貸切列車のTOQ-BOX号として運用中です。
自由が丘の亀屋万年堂の看板がしっかりバックに。。。
2008/5/1 東横線 9014F8連 (都立大学-自由が丘)
9014-9214-9714-9314-9814-9414-9614-9114
9000系の増備は、この1989年9月入籍の9014Fで一旦小休止。
第3次~4次編成増備中の1989年頃は、日比谷線直通用1000系の増備がたけなわでした。
2008/5/3 東横線 9015F8連 (都立大学-自由が丘)
9015-9215-9715-9315-9815-9415-9615-9115
最終編成となった1991年3月入籍の第15編成です。
9015Fの完成により、東横線に最後まで残っていた8500系(8642F)の置換えが完了しました。
東急電鉄9000系も登場から20年を過ぎました。
登場してからだいぶ経ちましたが、いまだ古臭さを感じさせない魅力のある車両です。
今回はもっとも好きな車両のひとつとしてさせていただきました。
これからも末永く活躍してくれることを願ってやみません。
おまけ
9000の発展型である、1000系と2000系です。
2008/4/27 東横線 1000系 1008F8連 (学芸大学-都立大学)
1000系は9000系をベースに、1988~1993年にかけて製造された車両です。
車体全長が9000系の20mから、東京メトロ日比谷線や目蒲線(現・多摩川線)と池上線の
規格にあわせた18mになっています。正面の意匠は9000系と同じですが、方向幕と種別・
運番表示幕の部分が黒く塗られて区別されています。
東横線には日比谷線直通用として8両編成9本が在籍しています。
2007/12/6 池上線 1000系 1012F3連 (石川台-雪が谷大塚) ※上り先頭車は1012号です
1012F~1024Fは目蒲線(現・多摩川線)と池上線の旧型車置換えのため導入されました。
2008年5月時点で3両編成11本が両線に在籍しています。7000系への置換え進行に伴い
すでに2編成が運用を外れて上田電鉄(長野県)に譲渡されました。
続いて田園都市線専用の2000系です。
2008/5/2 田園都市線 2000系 2003F10連 (あざみ野)
1992~1993年にかけて、田園都市・新玉川線(当時)増発用に製造された車両です。
9000系をベースに、東京メトロ半蔵門線直通対応の装備を持っています。第3編成は東横線
に8両編成で新製配置されましたが、現在すべての車両が田園都市線所属となっています。
外観は9000系とほぼ同一ですが、屋上冷房装置の配置に違いが見られます。
台車の改良による乗り心地の改善や空調の装備の改良、座席の改善などにより、車内の環境
向上が図られています。
(おしまい)
何年か後に、うちの近くの有楽町線と1本で結ばれる東急(東横線)なのですが、形式がなかなか覚えられません。
つながるまでには何とか覚えなければ。
亀屋万年堂って以前、王貞治が宣伝していたお菓子屋さんですよね。
私が子供の頃なので知っている方は少ないかもしれませんね。
by schnitzer (2008-05-05 19:07)
117両というのが半端だなと思いましたが、
5両編成がいるからなのですね。
あと、すでに、新車と交代して第2の人生を送っている
仲間がいるのが驚きですね。
贅沢というか何というか。
by manamana (2008-05-05 20:58)
すっかり読み入ってしまいました!
普段から愛着のある電車な上に、
とても分かりやすくて 感動です☆
by お茶屋 (2008-05-05 22:36)
こんにちは(^^)
東横線はみなとみらい線で更に馴染みが出来ました♪
広告電車も可愛らしいものが増えましたね。
車両を見るのが楽しくなりました!
by 雪洞 (2008-05-06 10:53)
みなさま
コメント&nice!ありがとうございます。
schnitzerさん
つながる頃にはまた車両の動きがありそうですね。
亀屋万年堂はおっしゃるとおり、CMでもやっていたお菓子の
ホームラン王「ナボナ」の会社ですね^^
manamanaさん
5両編成が1本いますので、中間車3形式の9307、9707、9807が
欠番になっています。
車齢20歳未満の1000系に廃車が出ているのは確かに驚きですね。
お茶屋さん
ありがとうございます。
記憶を頼りにしている部分もあり、怪しいところもありますが。。。
最も好奇心があった少年時代にデビューした車両ということで
特別思い入れがあります。
雪洞さん
直通開始後、みなとみらい地区が身近になりましたね。
ラッパ電車にシャボン玉電車、画一的になりがちな量産車両も
ちょっとした装飾でかわいらしさが出てきたりしますね。
by るる (2008-05-06 14:41)
全部で15編成ですかぁ。
撮影するのに多くの時間を費やした事でしょう。
by 鉄道美術館館長♪ (2008-05-10 14:48)
鉄道美術館館長♪ さん
気付いたら全編成を撮っていたって感じでした^^
by るる (2008-05-14 20:36)