ちょっと古い写真(4)~上田交通(現・上田電鉄)5000・5200系~ [鉄道関連]
この写真は上田交通(現・上田電鉄)別所線の5000系電車です。
1988/8/13 上田交通別所線 5000系5001F (上田)
5000系トップナンバーの5001号です。この車両のみ車号は東急時代のまま。
いま渋谷ハチ公口に展示されている緑色の電車はこの電車です。
5000系電車は1954~59年にかけて製造され、東横、田園都市、大井町線で活躍後、
晩年は目蒲線で走り、1986年6月に東急線上から引退しました。
1987/8/? 上田交通別所線 5000系5004F (上田)
上記2枚の写真の5000系は、まだ譲渡されてそれほど年数が経過していません。
地色が薄緑色に塗色変更される前のクリーム色時代のものです。
上田交通では、日本初のステンレスカー5200系も譲渡され活躍していました。
1990/8/? 上田交通別所線 5200系5201F (上田)
5200系は車体以外、台車や電装品は5000系とまったく同じです。
1958年に製造され、5000系と同じく晩年は目蒲線で使用され1986年6月に東急線上から
引退しました。
これら上田交通時代の5000系の様子については、この本で見ることができます。
子供向けの電車絵本ですが、写真とともに日常の様子が綴られていて興味深い内容です。
さて、上田交通に譲渡された5000系も、1993年5月に引退。
引退後、東急に里帰りして新造当時の姿に復元されてしばらくは保存(一般非公開)されて
いたのですが、数年経過のち、台車を取り外され車体を短縮したこのような姿になり、渋谷駅
ハチ公口に姿を現しています。
2007/6/24 渋谷駅ハチ公口
青少年育成の拠点となるモニュメントになったとのこと、
どうやら一時的な展示ではなく、長期にわたりこのような形で展示されるそうです。
いつでも誰でも見られる状態になったのは(たとえカットモデルでも)歓迎すべきことなのかも
しれませんが、鋼製車体ですので、風雨にさらした状況が続くことによる、急速な老朽化が
心配でなりません。
鉄道史に残る名車のひとつですので、博物館などでの展示にすることはできないのでしょうか。
なるべく早めに何とかしていただきたいものです。
開設4日目の拙ブログにご訪問いただきありがとうございます。
東急5001の上田交通時代の雄姿、そしてモニュメント化と時代の流れも感じますが、今や続三丁目の夕日効果による昭和復興が、同じく昭和のある意味でシンボル、ハチ公と一緒に渋谷を睥睨しているのもまた面白いものですね。
by (2007-11-15 22:33)